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国立大学法人 電気通信大学

研究内容

研究概要

工学的な視点から「ヒト」を測り、快適な暮らしのツールを提供する

当研究室が目指しているのは、工学的な視点で「ヒト」という生体を計測すること。そして、その知見を生かし、快適な生活を送るためのツールを開 発することにある。研究のベースとなるのは、・]波、筋電、重心の変化、皮膚の表面温度といった多様なデータから特徴的な動揺を抽出する技術だ。

錯覚を利用した触覚ディスプレイの開発

生体計測技術を利用して当研究室が進めているテーマの1つが触覚ディスプレイの開発である。従来、触覚ディスプレイは視覚障害者向け点字ディス プレイなど、限られた範囲でしか使われてこなかった。しかし、視覚を占有することなく、ユーザーに自然な形で情報を伝えられる触覚ディスプレイは、視覚障 害者だけでなく健常者にとっても大きな利便性をもたらすはずだ。点字ディスプレイは多数の圧電素子で構成されているが、日常的なツールとしてはよりシンプ ルなものが望ましい。3つ程度の振動素子で多くの情報を伝えるために、使われるのが触覚における「錯覚」だ。例えば、視覚であればパラパラマンガが滑らか に動いて見える「仮現運動」という現象があるが、触覚でもこうした仮現運動が知られている。
また、Phantom Sensation という錯覚によって、2つの振動素子の間にあたかも第3の振動素子があるかのように感じさせることも可能になる。仮現運動やPhantom Sensationを組み合わせると、3つの振動子だけで10度単位の精度で角度を示せることもわかってきた。
振動を利用した、安全な本人認証触覚ディスプレイの応用として、本人認証システムの開発も進めている。特定の振動刺激を組み合わせることで、本人にしかわ からないパスワードを構成することができる。暗証番号による本人認証ではどうしても盗み見られるリスクを避けられないが、振動刺激であれば安全性の高い認 証システムを構築することができるだろう。

手書き文字を定量的に評価する

生体計測技術を生かして、手書き文字の認識精度を高める取り組みも進めている。人間が文字を書いている時、筋電や脳波はどうなっているのか。文 字に特徴的な変化が現れる時に起こっている、生体の変化を捉えてデータベース化することで、個性の定量化、さらには文字認識精度の向上にもつながる可能性 がある。また、手書き文字はリズム知覚とも大いに関係することがわかってきている。例えば、適当な聴覚刺激を被験者に与えることで、1/fゆらぎを誘発さ せ、快適に文字が書ける。手書き文字の解析データを、ストレスや疲労の定量化、リハビリテーションへと応用することもできそうだ。

アドバンテージ

膨大な生体計測情報から、特徴的な変化を抽出するノウハウ

生体を計測して得られる情報は、非常に多岐にわたる。脳波について言えば、提示した刺激に対して「P300波」が発現することがわかっている。
また、当研究室では、特殊な触刺激を提示すると、被験者の体には特徴的な動揺や筋電が現れることを明らかにした。
膨大な生体計測データから、生体・生理反応を統合的に捉え、解析する手法は、当研究室の大きなアドバンテージと言えるだろう。

今後の展開

ユーザーの無意識に働きかけるナビシステム

触覚ディスプレイを研究する中で、振動刺激を受けた被験者は無意識に体を動かしてしまうことがあることがわかってきている。被験者の指先に振動素子を装着して、仮現運動で下方向への動きを感じさせると、手を保持しようとしても無意識に下へと動いてしまうのである。
こうした現象は、ユニークなナビゲーションシステムに利用できそうだ。振動素子によって方角を示すだけでなく、ユーザーの無意識に働きかけて特定の方向へユーザーを導く自動道案内システムにつながる。
無意識に対して情報を送り込めるというメリットは、安全性を高める仕組みとしても使えるだろう。例えば、障害物が近くにある場合に、振動刺激によってユー ザーに情報を伝えるような警告装置だ。ユーザーの意識レベルでその情報が知覚されなくても、無意識レベルでの注意を喚起できれば、事故を未然に防ぐことが できるかもしれない。

バルーン魚ロボット

生体計測の技術と直接の関係はないが、「バルーン魚ロボット」の開発も進めている。風船型のロボットが本物の魚のようにヒレを動かして進む姿は 各種メディアでも話題を呼び、全日本学生屋内飛行ロボットコンテストでは2度の特別賞を受賞した。今後は遊泳の高度化や、魚群形成、空中水族館開館への展 開を考えている。また、生体計測技術と組み合わせることにより、人間とインタラクティブに交流できるロボットの実現にもつながるだろう。



2013.11 調布祭オープンキャンパスでのデモ wmv
2011.06 DIGINFO TV html
2009.10 飛行試験「マンマシンインタフェース」 avi
2009.10 飛行試験「自律化へ最初の一歩」 wmv
2009.07 オープンキャンパスでのデモmp4
2009.04調布放送局の番組 wmv
2008.11 Robot Watchの記事(2008/11/13) html
2008.10 大会決勝 mp4
2008.10 大会予選 mp4
2008.10 大会テスト飛行 mp4
2008.10 大会前の体育館テスト飛行 asf
2007.01 停滞期 wmv
2007.11 研究室公開客寄せオブジェ avi
2007.03 Robot Watchの記事(2007/03/27) html
2004.10 創成期『修論テーマの胸鰭ロボット』 avi
2004.10 創成期『修論テーマの魚ロボット』 avi
2004.10 創成期『ゼミ配属最初の製作課題として』 avi
2003.02 創成期『卒研テーマ。浮かせて泳いだ第1号』 avi

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