Tactile Display


触覚ディスプレイ
2009年11月25日

覚には、視覚や聴覚のそれに対応した錯覚があります。仮現運動(Apparent Movement)とPhantom Sensationがそれです。前者は視覚ではパラパラ漫画で体験できます。一方、後者は聴覚における音源定位に対応します。うちの研究室ではこれらの錯覚を併用して情報伝達する技術を考案しました。この技術を応用して本人認証を成立させる技術や、力の作用を錯覚させるバーチャル感覚の技術へと発展させていきます。

随意運動の統合的観測
2009年11月25日
ストの答案、レポート、手紙などなど。あなたはミミズがはったような字、書いていませんか?下手は下手なりに、せめて慣れたら読める程度の字は書きたいものですが、それには多分、書く字形の安定性がポイントだと思うんです。すなわち、下手な字でも、常に同じ字形で書けていれば、読み手はそのうちにその字形に順応してしまうと思うんです。さらには、完成された文書をトータルで見たとき、全体がそれなりにまとまって見えて、読み手は相応の安心感を覚えると予想します。だから下手な字、その諸悪の根源は多分、紙上に描かれた字形そのものではなく、書く度に変化する字形の変形にあるような気がします。文字の手書きは身体の随意運動です。随意な運動なら手書きに限るものではありませんが、とりあえず随意運動の一つとしての文字手書き。うちでは、その一連の過程の中で生じている様々な生体情報を統合的・同期的に観測するシステムを構築しています。そして、随意運動に変調を来たす原因を調査しています。中期的な目標としてはストレス・疲労の定量化、リハビリテーションや各種脳機能・運動機能の基礎診断といった方向へ展開していきます。